環境方針
環境理念
ローツェは国際社会の一員として、技術が持つ価値を最大化して国内外のお客様に届けることを目標としています。
迫り来る温暖化をはじめとした気候変動に対する環境意識が高まる昨今において、ローツェは事業活動において環境負荷削減に努めるとともに、半導体の製造工程において効率を高める技術力の向上を通じ、テクノロジー面から温室効果ガスの削減、持続可能な社会の発展に寄与できる面があると考えています。
気候変動に伴う影響と機会
ローツェでは、国際的な温室効果ガスの抑制目標の動きを踏まえた上で、具体的なシナリオ設定を行い、影響を把握していく必要があると考えています。
特に、温室効果ガスの削減により、2050年までの気温上昇を1.5℃レベルまで抑制するシナリオでは、規制強化によるエネルギー価格上昇等の厳しい事業環境が想定されます。一方で、エネルギー制御等の観点から半導体需要が高まる可能性もあります。これらのリスクと機会について、今後検討していく予定です。
社会貢献につながるテクノロジー
温室効果ガスの抑制を実現するためには、現在主流となっている発電技術の革新、送電やモーターなど大容量の電力を使用する場での電力ロスの減少が必要不可欠となります。発電技術の革新では太陽光発電や洋上発電をはじめとした再生可能エネルギーの利用、大容量の電力消費ロスの削減では工場のモーターに関わる制御システムをデジタル制御することによる余剰な稼働の削減などの取り組みが大きな鍵となります。
上述した新たな発電技術の活用、電力消費の効率化、エネルギーの高効率化として、発電した電気の効率的な送電や余剰がない電力使用、消費電力を根本から減少させる仕組みの実現には、半導体が不可欠です。(特に、エネルギー制御や電力変換に用いる半導体は、パワー半導体と呼ばれます。)
一例としてあげたパワー半導体の機能から想定すれば、気候変動対策として半導体需要は増加し、その波及によりローツェの技術が搭載された装置の需要増進の可能性があります。
なぜなら、ローツェの主力製品であるウェハ移載装置は、半導体製造工程の効率を高め、最先端の製造工程を実現する技術として世界中の半導体工場へ導入が進んでいるからです。
パワー半導体とは
パワー半導体は、モータや照明などの制御や電力の変換を行う半導体であり、扱う電圧や電流が大きいという特徴を持っています。
一般的な演算などを行う半導体と違い、交直流の変換や電圧の変更、モーターの駆動など電力そのものの供給を担い下記の4つの働きを持ちます。
◆コンバーター
交流から直流への変換。
発電所で作られた交流電圧を家庭で使用できる直流電圧への変換を担います
◆インバーター
直流から交流への変換。
コンバーターが直流に変換した電流を再度、交流に変換します
◆周波数変換
交流の周期を変化させ特定の周波数で動作する機械に使用します
◆レギュレーター
直流の電圧を変換しコンバーターの電圧安定に用いられます。
環境への取り組み
太陽光発電設備
本社及び九州工場に設置した太陽光発電設備の発電規模は合計1,275kWであり、5,256枚のパネルで約420世帯分の発電を行うことで年間約700トンの温室効果ガス削減に貢献しています。